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自己推薦書の書き方|志望理由書との違いと例文

自己推薦書志望理由書総合型選抜推薦入試書き方例文

自己推薦書と志望理由書は主語が違う。両者の違いを表で整理し、構成テンプレ・強みの根拠づけ・例文骨子・複数校での使い回しの注意点をAI添削の観点から解説します。

「志望理由書は書いたことがあるけど、自己推薦書って何が違うんですか」――これは編集部によく届く質問だ。名前が似ているうえに、大学によっては片方しか求められず、別の大学では両方を出願書類として求めてくることもある。書類名だけを見て同じものだと思い込むと、大学が読みたい内容とずれた文章を出してしまう。

この記事では、自己推薦書と志望理由書の違いを主語の観点から整理したうえで、自己推薦書の構成テンプレート、強みの根拠づけの型、例文骨子、複数校で使い回すときの注意点までを通しで解説する。筆者は AI 小論文添削サービス lonova 編集部。両方の書類を採点してきた立場から、混同されやすいポイントを重点的に書く。

自己推薦書とは何か

自己推薦書は、受験生自身が「自分にはこういう強みがあり、それはこの大学で学ぶうえで役立つ」と主張する書類だ。学校推薦型選抜のうち、学校長の推薦を必要としない公募制の一部や、総合型選抜の一部の方式で提出を求められる。

紛らわしいのは、大学によって書類名がまちまちな点だ。「自己推薦書」という名称そのものを使う大学もあれば、実質的に同じ内容を「志望理由書」や「自己アピール書」という名前で求めてくる大学もある。つまり書類名だけで中身を判断するのは危険で、募集要項に書かれている「何を問われているか」の設問文を必ず読む必要がある。ここでは便宜上、「自分の強みを核に据えて書く書類」を自己推薦書と呼んで整理する。

志望理由書との違いを1枚で整理

両者は重なる部分も多いが、軸に置いている問いが違う。表で整理する。

観点志望理由書自己推薦書
主語大学寄り(なぜこの大学か)自分寄り(自分に何ができるか)
中心の問いなぜこの大学・学部でなければならないかなぜ自分が選ばれるべきか
軸になる材料大学のカリキュラム・教員・アドミッションポリシーとの接続自分の実績・経験・強みの根拠
時間軸の重心過去から未来(大学での学び)へ過去の行動から現在の強みへ
読後に残したい印象「この大学でなければ意味がない人物」「この人を入れると集団にプラスになる」

一言でいえば、志望理由書は「大学とのマッチング」を語り、自己推薦書は「自分の実力の証明」を語る書類だ。ただし大学によっては両方の要素を1つの書類に混ぜて求めてくることもあるため、設問文に「志望理由」と「自己アピール」のどちらの言葉が使われているかを確認したうえで重心を決めるとよい。

自己推薦書の構成テンプレート

自己推薦書は「結論から入る」型が基本になる。時間軸で始める志望理由書とは書き出しの発想が逆になる点に注意したい。600字を想定した配分の目安を示す。

段落役割字数配分の目安
段落1自分の強みを一文で宣言する100字前後
段落2その強みが表れた具体的なエピソード250字前後
段落3エピソードの中でとった行動と得られた結果150字前後
段落4そこから得た学びと、大学でどう活かすか100字前後

段落1で「私の強みは〇〇です」と先に宣言してしまうのが自己推薦書らしい書き方だ。志望理由書のようにエピソードから入って徐々に関心を明かす構成でも間違いではないが、自己推薦書は評価する側が短時間で多くの答案を読むことを想定して作られている書類が多く、結論を先に置いたほうが伝わりやすい。

強みの根拠づけ:エピソード→行動→結果→学びの型

自己推薦書で最も差がつくのは、「強みの根拠づけ」の精度だ。「私はリーダーシップがあります」と書くだけでは、根拠のない自己申告にすぎない。根拠づけには次の4ステップの型が使える。

  • エピソード:強みが試された具体的な場面(例:文化祭実行委員で意見が対立した場面)
  • 行動:その場面で自分が実際にとった行動(例:両案の折衷案を提案し、担当を割り振り直した)
  • 結果:行動によって何が変わったか(例:準備期間の遅れを解消し、当日を予定通り迎えられた)
  • 学び:その経験から何を学び、今後どう活かせるか(例:対立を放置せず、早い段階で構造化して合意形成する重要性を学んだ)

この4ステップのうち、多くの受験生が飛ばしてしまうのが「行動」だ。エピソードの説明から結果に飛んでしまい、自分が何をしたのかが読み手に見えない答案は評価が伸びにくい。強みは「持っていること」ではなく「発揮した場面で何をしたか」で証明される。

例文骨子とポイント解説

丸写しを避けるため、完成した例文ではなく骨子の形で示す。強みを「粘り強さ」とした場合の骨子だ。

  • 段落1:私の強みは、一度決めた目標に向けて粘り強く取り組み続けられる点です。
  • 段落2:(きっかけとなる具体的な場面:部活動や探究活動で当初うまくいかなかった状況を1つ)
  • 段落3:(そこで自分がとった行動と、期間・回数など数字を交えた継続の証拠、得られた結果)
  • 段落4:(この粘り強さを、大学のどんな学びの場面で発揮したいか。研究の壁にぶつかったときなど具体的に)

段落2〜4の( )部分を自分の経験に置き換えて肉づけしていく。ポイントは、段落1で宣言した強みと、段落2以降のエピソードが一貫してつながっていることだ。強みを宣言したあとに全く別の美談を並べると、「結局この人の強みは何なのか」が読み手にぼやけてしまう。

複数校で使い回すときの注意点

複数の大学に出願する場合、自己推薦書の骨格を使い回したくなるのは自然なことだ。ただし、そのまま使い回すと減点対象になりやすい箇所がある。

まず、段落4の「大学でどう活かすか」の部分は大学ごとに書き換える必要がある。ここが使い回しのまま「貴学の学び」といった抽象語で済まされていると、面接官には一目で分かる。学部の授業形式や研究環境など、大学固有の情報と自分の強みを結びつけ直す作業は省略できない。

次に、自己推薦書と志望理由書を両方提出させる大学では、同じエピソードを両方に使い回すと単調な印象になりやすい。志望理由書では動機として、自己推薦書では強みの証拠として、同じ出来事でも切り取る角度を変えると、書類全体の情報量が増える。書き方の基本は 志望理由書の書き方|総合型・推薦で通る800字の構成と例文 にまとめているので、両方を出す大学を受ける場合はあわせて確認してほしい。

また、書類の様式や字数、求められている設問文は大学ごとに異なる。出願書類全体のスケジュールと組み合わせ方は 総合型選抜の出願直前チェックリスト|7月・8月にやるべき準備 を、活動実績の棚卸しの仕方は 活動報告書の書き方|実績が少なくても書ける棚卸し術 を参考にしてほしい。最終的な様式・設問は大学・学部によって異なるので、必ず志望校の最新の学生募集要項で確認すること。

自己推薦書で書いた強みは、面接で深掘りされる前提で用意しておくと安心だ。頻出質問と一貫性の作り方は AO・総合型の面接対策|頻出質問20と志望理由書との一貫性 で解説している。

書いたあとに客観視する手段として、lonovaでは登録不要で1日1回 /try、無料登録すれば1日3件まで /grade で小論文を試せる。自己推薦書そのものの専用添削は準備中だが、志望理由書のAI添削で論理の飛躍や抽象語の使いすぎを確認しておくと、自己推薦書の根拠づけの精度を見直すきっかけになる。

志望理由書のAI添削

よくある質問

自己推薦書と志望理由書、両方求められたら何を書き分ければいいですか?

志望理由書は「なぜこの大学か」という大学とのマッチングを、自己推薦書は「なぜ自分が選ばれるべきか」という強みの証明を中心に据える。同じエピソードを使う場合も、切り取る角度を変えて重複感を減らすとよい。

強みが1つに絞れません。複数書いてもいいですか?

600字〜800字程度の短い自己推薦書であれば、強みは1つに絞ったほうが根拠づけを厚くでき、印象に残りやすい。字数に余裕がある場合のみ、中心となる強みを1つ置いたうえで補足的に別の強みへ軽く触れる構成にとどめる。

部活動の役職や大会実績がなくても書けますか?

書ける。自己推薦書で評価されるのは肩書きそのものではなく、行動とその結果、そこから得た学びだ。実績の有無に関わらない棚卸しの方法は 活動報告書の書き方 にまとめているので参考にしてほしい。

自己推薦書は誰かに添削してもらったほうがいいですか?

最終的には学校の先生や塾講師の目を通すのが安全だが、その前段階として自分で論理の飛躍や抽象語の多さを点検しておくと、限られた添削時間をより有効に使える。AI採点はその自己点検の手段として使える。

まとめ

自己推薦書を書くときの要点をまとめる。

  • 志望理由書は大学寄り、自己推薦書は自分寄りの書類。主語の違いを意識する
  • 構成は結論(強みの宣言)から入り、エピソード・行動・結果・学びの順で肉づけする
  • 強みの根拠づけは「エピソード→行動→結果→学び」の4ステップで組み立てる
  • 複数校で使い回すときは、大学固有の結びつけ部分を必ず書き直す
  • 面接では自己推薦書の内容が深掘りされる前提で準備しておく

自己推薦書は特別な実績を持つ受験生だけの書類ではない。日常の行動を丁寧に振り返り、根拠を積み上げられるかどうかで差がつく。

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